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システム開発とは? 〜システム開発の基本を学ぼう〜

当サイトの業務案内のページでも記しましたが、「システム」とは仕事をする仕組みです。そして「システム開発」とはその仕組みを最適化、すなわち継続的に成果が導かれる仕組みにすること、誰が行っても成果が出せる仕組みを作ることです。その中の1つのツールとして「ソフトウェア」があるのです。

システム開発を行うに当たり、お客様は何を行はなくてはならないか、どの様な視点で開発を依頼すべきかを学び、システム開発を成功に導きましょう。

1.お客様の行うべきこと

1-1.会社が何を目指しているかを明確にすること

会社が何を目指して、どの様な成果をあげたいのかを明確にすることから始まります。そこから、それを実現するための課題が見えてきます。

そして、その課題を解決し、継続的に成果の出せる仕組みを構築すれば良いのです。

1-2.課題を抽出し解決策を考える

現状の上手くいかない点、問題点を洗い出す。→ 問題の本質を探り、本質となっている要因を分析する。→ 問題の要因を解決に導く方向性を考える。

1-3.業務をシステム化する

業務をシステム化(最良の仕組みを構築)する。→ そのために、必要な業務改善を考え実行する。→ 何処にIT(ソフトウェア)を導入するかを考える。

1-4.ソフトウェアの開発を依頼する

業務フロー(業務の流れの定義)を作成する。→ 提案依頼書(どの様なソフトウェアを作成したいかの要望書)を作成する。→ システム開発会社を選定してソフトウェアの開発を依頼する。

1-5.デザインレビューを行う

ソフトウェア開発時、各フェーズおける成果物(要件定義書、仕様書、プログラム、他)が要望通りに作られているかのレビュー(見直し)を行い、開発者の視点では漏れてしまう内容を精査して、品質を確保する。

1-6.受け入れ検査を実施する

ソフトウェア開発完了時、要望通りの機能が満たされているかを確認して、品質を確保する。

1-7.運用マニュアルを作成する

ソフトウェアの運用にあたり、運用マニュアルを作成し、操作方法や注意点、トラブル発生時の対処法を明確にし、誰が使用しても同じ結果が得られるようにする。

2.システム開発会社の行うべきこと

2-1.システム開発に関わるお客様支援

前章に、システム開発においてお客様の行うべきことを記しましたが、システム開発が初めてのお客様にとっては大変なことです。それらを支援しお客様と一緒に考えていくことも必要と考えます。

2-2.ソフトウェア/システムの構成を決定する

お客様の要望を受け、経営者様、業務担当者様と打合せを行い、どの様なシステム構成(どの様な機器が必要か、パッケージソフトウェアを導入するか独自の開発をするか、等)にするかを検討し提案する。
また、お客様の要望において、より良い方法が考えられる場合には、要望の変更も提案します。

2-3.ソフトウェア/システムの構築

システム構成が決定したら、高品質で使いやすいソフトウェアの作成を行います。

2-4.運用サポート

運用が始まっても、機能の追加や変更が必要になったり、トラブルが起こったりと色々な事が発生します。そのような事に迅速に対応し、安心して運用していただけるように、お客様がソフトウェアを使わなくなるまで運用サポートをお引き受けします。

3.システム開発会社の選び方

システム開発を成功させるためには、システム開発会社の選び方は重要な要因となります。
システム開発の成功とは、要望通りのソフトウェアができれば良いというものではありません。想定通りの運用が行われ、結果を出すことが出来て始めて成功といえます。

3-1.システム開発会社の種類を確認

システム開発会社といっても様々な業態があります。

◇ WEB制作会社  ・・・・・・・ ホームページを受託制作する会社
◇ 受託開発会社(業務系)・・・・ 業務系のシステムを受託開発する会社
◇ 受託開発会社(組み込み系)・・ 装置等に組み込むアプリケーションを受託開発する会社
◇ パッケージ開発会社  ・・・・・ パッケージ製品を開発し、販売する会社
◇ 派遣会社  ・・・・・・・・・・ SEやプログラマー等の技術者を企業に派遣する会社

実態として、上記の複数の業態を行っている会社もありますが、企業が自社の業務システムの開発を依頼する対象となるのは、「WEB制作会社」と「受託開発会社(業務系)」の2つの業態となります。

ホームページの制作を行いたい場合には、「WEB制作会社」に依頼します。(ホームページの運用や、WEBマーケティングの支援を行う専門会社も別にあります。)

基幹システム、顧客管理システム、販売管理システムを構築したい場合には、「受託開発会社(業務系)」に依頼します。(業務系の受託開発会社には、大型汎用機を得意とする会社と、WindowsやUNIXなどのパソコン系を得意とする会社があります。)

システム開発を行うには、目的に合った業態のシステム開発会社を選ぶことが第一歩です。

3-2.システム開発会社の業界事情

システム開発会社の業界は多重の下請け構造になっています。開発会社がこの構造のどこのポジションに位置している会社かによって、開発コストも技術力も変わってきます。

元請会社は、プロジェクトの管理のみで、開発業務は行わない。
2次請会社は、要件のとりまとめと、基本的な設計を行う。
3次請会社は、プログラム作成を行う。
4次請会社は、プログラム作成の一部を行う。
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ひどい場合には、末端の会社が5次、6次請会社の場合もある。

このような、多重下請け構造(一例)では、次のような問題が想定されます。

  • 余計なマージンの発生し、開発コストが高くなる。
  • 下請け会社とのコミュニケーションが伝言ゲーム状態になり、時間が掛かり、要望が末端まで正確に伝わらない。
  • 下請会社が無くなってしまったり、開発担当者がいなくなり、運用開始後の保守や、障害対応が出来ない。

 

システムの品質やシステム稼働後の保守を考えると、できれば全て自社で開発しているシステム開発会社が良いと思います。

また、下請け業者では、システム設計のノウハウが蓄積せず、お客様との折衝もないので、コミュニケーションスキルも向上しません。システム開発で最も重要なことは、お客様の業務を理解し、要望を聞き、適切な提案をすることです。そのためには、システム設計のノウハウやコミュニケーションスキルが重要になります。

3-3.システム開発の成功は人に依存

システム開発会社を選ぶ時にはその会社の実績はとても気になります。
規模が大きかったり、実績のある会社はとても安心感があります。しかし、会社の規模や実績だけで判断するのはとても危険です。

何故なら、良いシステムが出来るかどうかは、大きく人に依存するからです。システムとは人が使うもので、お客様のお話を聞き、人が考えて、人が作ります。システム構築は、中心的に関わる人の力量に大きく依存します。

システム開発の依頼をする前に担当の人(エンジニア)に会ってみることは重要と思います。下記のようなことをポイントにして任せられそうか見極める事をお勧めします。

コミュニケーション

こちらの話を理解してくれるか、こちらに理解できる様に話をしてくれるかが重要です。システム開発においては、お互いを理解しないことには良い結果はありません。専門的な技術用語をまくし立てる人には注意が必要です。

◇ 技術、知識

技術の移り変わりが速い業界で、保有資格などでは技術力の判断は出来ません。新しい技術などをいち早く吸収しようとする姿勢があるかが大切だと思います。

◇ 安心感、信頼感

物を大切に扱わない、物事を慎重に行わないと思うような人は、大切なデータを破壊したり、漏洩したりしそうな感じがして心配です。また、きちんと話を聞いていないのに見積が出てきたら信頼し辛いと思います。
システムは、開発して終わりではなく、長い間運用が続きます。その長い期間、安心感や信頼感のもてない人とのお付き合いでは、きっとトラブルが発生すると思われます。

3-4.会社としての姿勢

お客様にとって、システム開発会社を選ぶということは、それに限らず物やサービスを選ぶことと同様に、「より良いものをより安く」ということだと思います。

その実現のためには、確りとした考え方を持ったシステム開発会社を選ぶことが重要です。

お客様の立場に立ち、お客様の問題点を確り把握して、システム開発導入の目的を明確にし、お客様にとって最適な提案をしてくれる会社が理想的です。
時にはお客様と意見が食い違う場合もあるかもしれません。どちらの意見が正解かは直ぐには、分かりません。しかし、より良いシステムを構築するためには、必要なことと思います。

ここで注意しないといけないことは、システム開発会社の都合を押し付ける提案をしてくる会社もあるようです。これは、充分な話し合いを持てば判断できることだと思います。
それを乗り越えていくためには、豊富な経験と、技術力、そしてコミュニケーション能力の高さが必要になります。

また、システムとは、一度開発が済んでしまえばそれで終わりというものではありません。運用が始まってからのメンテナンス、機能の変更、トラブル対応とそのシステムを使用しなくなるまで色々な対応が必要になります。

システム開発会社を選ぶ場合には、開発が終了し運用が始まってからの事も考えてくれる会社を選ぶということも重要なポイントになります。

3-5.システム開発を成功させるために

業務システム開発を成功させるためには、どの様なシステム開発会社に依頼すれば良いかをまとめると以下のようになります。

  • 業務系システムの受託開発を主に行っている会社を選ぶ
  • 元請経験の多い会社を選ぶ
  • コミュニケーション能力が高く、技術力があり、安心感・信頼感のある担当者のいる会社を選ぶ
  • お客様の立場に立ち踏み込んだ提案をしてくれる会社を選ぶ
  • システムの運用開始後のことも考えてくれる会社を選ぶ

 

また、中小企業様の場合で考えると、開発規模もあまり大きくはないので、インフラ(環境)から、開発、運用までトータルで引き受けてくれる会社を選んだ方が、全体の費用が抑えられ、統一した設計がなされ、より良いシステムがより安く構築できます。

良いシステム開発会社を選び、システム開発を成功させてください。

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